2018年07月20日
ネットでの契約なら好きなときに手続きできる
国民の7割がスマホを利用しているという昨今においても、まだ大半の人はドコモ、au、ソフトバンクの3大キャリアで契約しているだろう。ガラケー時代から変わらず、日本でスマホを使うといえば実質、キャリアで契約する以外の選択肢は存在しないに等しい状況が続いていた。
そんななか、キャリア以外の選択肢というものが生まれた。最近はテレビCMなどで目にする機会も非常に多い格安SIMが台頭してきたのだ。
格安SIMはキャリアよりも通信料金を大幅に安くできるということから非常に注目されており、すでに利用している人も多く、今後さらにユーザーが増えていくことが予想される。
しかし、従来のキャリアは3社ともそれほど大きな差異があったわけではないため、単なる機種変更だけでなく、契約会社から変更するという経験がない人も多いのではないだろうか。また、そうした手続きに時間を割いている余裕がなく、結局なんとなく面倒そうという理由で、乗り換えに踏み切れていない人もいるだろう。
だが、実はそんな人にこそ、格安SIMへの乗り換えは向いている。というのも、格安SIMはキャリアと異なり、実店舗ではなくネットで契約するのが一般的だ。そのため、深夜だろうが24時間いつでも自分の都合のいいタイミングで乗り換えのための手続きを行い、手軽に乗り換えることができるのだ。
今回はそうしたネットでの格安SIMへの乗り換えについて、その方法や注意点を紹介していくので、乗り換えを少しでも検討している人は役立ててほしい。
先ほど述べたとおり、ネットでの手続きであれば時間に縛られず乗り換えることができる。乗り換えに際してはいくつか注意点が存在するので、実際に手続きの順番に沿って説明していく。
なお、どの格安SIMに乗り換えるのかなどは、ここでの説明より前に、あらかじめ各社を比較し決めておこう。
まずは、格安SIMを提供する事業者=MVNOのサイトで手続きを開始する前に、MNPという電話番号の引き継ぎの準備をしておく必要がある。
格安SIMに乗り換えても、キャリアで使っていた電話番号をそのまま使いたいという人は多いだろう。その場合、契約しているキャリアの問い合わせ窓口にMNPを利用する旨を伝え、MNP予約番号という電話番号引き継ぎに必要なコードを発行してもらわなければならないので覚えておいてほしい。また、MNPを利用する場合は手続きに時間がかかるため、電話番号の引き継ぎが完了するまで1~2週間程度見積もっておいた方が良い。
なお、MNP予約番号は発行から15日以上経過すると無効となってしまう。実際にコードを利用すると手数料が3000円かかるが、発行自体は何度でも無料でできるので、もし期限を過ぎた際は改めてキャリアに問い合わせよう。
MNP予約番号以外にも、申し込みより前に準備するものが存在する。
その1つはクレジットカードで、格安SIMは月額料金の支払いに、クレジットカードしか使うことができないというケースが多い。持っていないと申し込むことができないので、事前に作成しておこう。
また、キャリアで使っていたメールアドレスが利用できなくなるため、Gmailなどのフリーメールのメールアドレスも、キャリアを利用しているうちに取得しておく必要がある。契約時の認証メールの受け取りが必要な場合もあるので、こちらも忘れないようにしたい。
ちなみに、キャリアメールで登録していた有料サイトがある場合、乗り換え後は解約できなくなる恐れもあるのであわせて確認しておくといいだろう。
事前準備が整ったら、実際にネットでの申し込みを開始しよう。
格安SIMの申し込みで気を付けるべきなのは、主にSIMカードの種類とサイズだ。
SIMカードの種類にはざっくり分けて「データ専用SIM」と「音声通話SIM」の2種類がある。データ専用SIMはデータ通信のみを行うことができるSIMカードのこと。一方音声通話SIMは通話機能が使えるSIMカードのことで、MNPを利用するのであれば、こちらのタイプのSIMカードを選ぶようにしよう。
続いてSIMカードのサイズは大きい順に「標準SIM」「micro SIM」「nano SIM」という3種類が存在する。iPhoneシリーズをはじめ、比較的新しい機種のスマホであれば、もっとも小さいnano SIMに対応していることが多い。だが、少し古いAndroidスマホであればmicro SIMに対応している機種もあるので、自分の使うスマホがどのSIMサイズに対応しているのか、確認してから選ぶようにしよう。
そのほかプランの選択なども完了したら、個人情報を登録して申し込みを完了させる。その際、免許証やパスポートといった身分証明書の画像データ(写メでOK)をアップロードする必要があるので、手元に用意しておきたい。
申し込みが完了したら、だいたい数日程度でSIMカードが手元に届く。キャリア時代と異なる点として、格安SIMはここからAPN設定という初期設定を行う必要がある。これを行わないと、ネットに接続することができないので必ず設定しなければならない。
設定方法はMVNOやスマホのOSによって異なるので、説明書などを見て確認してほしいのだが、iPhoneユーザーの場合、Wi-Fiに接続した状態で構成プロファイルというものをインストールすることになる。そのため、自宅でWi-Fiを利用することができない人は、職場や街中のフリーWi-Fiなど、接続できる場所に目星を付けておく必要がある。
【SIMカードが届いたら 初期設定を完了させよう】
また、MNPの転入も、手動での手続きが求められる。こちらの手続きが完了しないと電話番号がキャリアのスマホに紐付けられたままになってしまうので、公式サイトやサポートへの電話などから転入手続きを行おう。
なお、MVNOによってはSIMカードが届いてから数日経過すると自動で電話番号が移行することもある。
基本的にはここまで説明したような手順で、格安SIMへの乗り換えは完了する。ずっとキャリアを使ってきた人にとっては未知の体験なので、難しく感じてしまっているかもしれないが、こうして手順をたどってみると案外簡単に乗り換えることができると感じたのではないだろうか。
最後に、SIMカードをMVNOで契約と同時に購入するよりも、お得に乗り換える方法があるので紹介しておこう。
「SIMカードはMVNOで契約するもの」と考えている人が多いと思うが、実はこれは間違いで、MVNOによってはAmazonで購入することもできる。ではAmazonで購入すると何が違うのかというと、MVNOで購入すると手数料として3000円かかってしまうのだが、Amazonではそれより安い金額でSIMカードを購入することができるのだ。
MVNOにもよるが、なかには300円程度で買えるSIMカードも存在しているので、乗り換えにかかる費用を少しでも安く抑えたいという人は、AmazonでSIMカードを購入し、MVNOでは契約だけを行うといいだろう。
また、MVNOでの購入だと通常届くまで3~5営業日かかるが、Amazonではお急ぎ便などを利用することで、それより早く手元に届くことができる。早く契約を済ませたい場合も、Amazonを利用してみるといいだろう。
このように、実店舗で直接手続きするよりお得に購入できる可能性があるのも、ネットでの手続きの魅力の1つだろう。日中になかなか時間のとれないような人は、ネット手続きによる格安SIMへの乗り換えを検討してみてはいかがだろうか。
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